総合社会学科4つのフィールド

総合社会学科 フィールド1 社会学・メディア

PICK UP

音楽や映画・アニメを通じた、人の「つながり」を考察する。
総合社会学科 永井 純一准教授
PROFILE
博士(社会学)。音楽やアニメ、携帯電話やインターネットなど、ポップカルチャーを題材に、現代社会のかわりゆく価値観について考えている。ラジオ番組のコメンテーターも務める。
ロックフェスの主催も行う「一般社団法人 GREEN JAM」が運営するカフェ「MOGURA CAFE」(兵庫県伊丹市)で撮影。

ロックフェスに関する著書を出版しましたね。

『ロックフェスの社会学』という本を2016年に出しました。私自身がロックやラップ音楽が好きで、DJもやります。そして日本最大のロックフェスである「フジロック」には第1回めから毎年のように行っています。このように私自身が惹きつけられてやまないロックフェスとは何なのか? それを専門である社会学の視点から分析し、本にまとめました。
ロックフェスは日本中で開催され、その観客数も市場規模も年々大きくなっています。そうした状況の背景には、日本の社会のあり方や若い人たちの意識の変化があります。
結論から簡単に言ってしまうと、ロックフェスは、かつて地域社会の人々を結びつけていた「祭り」が置き換わったものなんです。

「好きなもの」を共有することが社会をうごかす力になる?

祭りは毎年決まった時期・場所で、同じグループの参加者によって開かれる「地域や血縁」によってつながったイベントです。
一方、ロックフェスは「音楽が好き」という一点で全国から人が集まり「その場限りの共同体意識」を共有するイベントです。このように「好きなもの・こと」をテーマとし、時間や空間を共有する試みが他の分野、コミックマーケットや映画祭などでも見受けられます。こうしたムーブメントが新しい社会の流れを作り出していくかもしれません。

先生のゼミではほかにどんなテーマで研究していますか?

先程あげたコミックマーケットや映画祭などのイベントをテーマにする学生や、アニメやSNSを研究する学生がいます。「セーラームーン」を題材に母性やジェンダー(性別による社会的役割)の問題を考察した学生もいましたし、「聖地巡礼」をテーマに取り上げた学生もいましたよ。
どんなテーマで研究するにしても、大切なのは「現場に出る」こと。そこで見たり感じたりしたこと、調査で得たデータやアンケート結果などをもとにしっかりと考えぬくことが重要なんです。
社会に出ると簡単には答えが出ない問題に直面することが多いと思います。その時にものごとを多様な視点から観察・分析・考察できるようになる。それが社会学を学ぶ大きな意義です。みなさんもぜひ神戸山手で自由に学び、大きく成長してください。

学生に聞きました!
永井先生の授業の魅力は?

永井さん

1年生の時に永井先生の「情報社会論」や「メディア文化論」の授業を受けて、社会学への興味がどんどん湧いてきました。

井上さん

僕は経済学を主に勉強したいんですが、永井先生の授業でメディアの力で経済が動くこともあるのだと実感しました。

永井さん

今日の授業ではイギリス政治を題材に、メディアやロックがどう関係しているかを、ドキュメンタリー映像を見ながら学びました。

井上さん

僕が好きな音楽や興味がある流行と、永井先生の関心分野が重なるので、授業が楽しみです。

永井さん

高校の時に好きだった世界史の内容が、メディアとの関連でくっきりと理解できるようになりました。社会学って面白いですね!

取得を目指す資格

種類 資格名 資格内容 資格取得のために受講できる大学授業科目
社会調査士 アンケートやインタビューなど、企画・データ収集・分析までを手がける調査のプロを目指します。

受講年次:1年生~

社会調査法(1)
社会調査法(2)
市場調査論
統計学
フィールドワーク(フィールドワーク4)
社会調査実習(1)
社会調査実習(2)

  • ①大学科目履修済→資格証交付
  • ②科目履修済→一部資格試験免除
  • ③資格取得のためには履修をお勧め

CASE STUDY

好きな分野を社会学で追究すると、そこに新しい世界が開けてくる。

「韓国ファン」と「K-POPファン」の違いは?
より深く「日本ー韓国」の文化に踏み込む。

八木先生

野島さんは高校時代からK-POPが大好きだったんだね。

野島さん

高校の友人に「洗脳」されました(笑)。韓国のポップスは歌も踊りも、完ぺきに仕上がった形で出てくるんです。日本のポップスは未完成な部分が面白さになっていますが、その違いに惹きつけられました。

八木先生

いま研究はどこまで進んでいますか?

野島さん

50人位を対象にしたアンケート調査を行いました。調査の進め方をゼミでていねいに指導してもらっているのでうまくいきました。

八木先生

知らない人に調査協力をお願いする時のあいさつの方法から、細かく指導しています。調査は最初が肝心ですから。

野島さん

僕はこうした研究で、日本人がK-POPのどこに魅力を感じているのかを明らかにしたいと思っています。

八木先生

「とにかく韓国が好き」という熱いファンがいますが、私がみている限りでは、「韓国ファン」と「K-POPファン」が完全に重なっているわけではないようですね。

野島さん

はい。自分自身も含めて、先生からの指摘で気づきました。

八木先生

「K-POP好きだから」という理由で研究を始めたわけだけど、関心をさらに広げて、日本と韓国文化の関係性まで追究してほしいですね。期待していますよ。

八木 寛之講師

商店街や町内会など、地域に密着したコミュ二ティ活動や社会関係がテーマ。現在は大阪の新世界やコリアタウンをフィールドに調査・研究中。

総合社会学科4年 兵庫県 神戸第一高校出身

高校時代、昼休みにK-POPを流し続ける友人の影響から、K-POPが卒業論文のテーマに。

ゼミナール紹介

永井 純一ゼミ

学生たちは永井純一准教授が研究を続けているロックフェスをはじめ、聖地巡礼やSNSをテーマに研究している。好きなプロレスを取り上げた人や、クリスマスイベントの調査に横浜まででかけた学生も。

八木 寛之ゼミ

商店街、なかでも観光化が進む地域の商店街の活動や人間関係を研究する八木寛之講師。ゼミの学生たちはK-POPや大阪釜ヶ崎、テーマパークなど、思い思いのテーマで調査・研究を進めている。

社会学・メディアフィールドの学び方

社会学・メディアを学んで、
多様な視点を身につけよう。